B型肝炎
コンテンツ病気のお話 肝臓移植後のB型肝炎予防
抗HBs人免疫グロブリン製剤によるB型肝炎の再発・発症抑制
抗HBs人免疫グロブリン製剤を投与することにより、肝移植後のB型肝炎の再発や発症を抑えることができます。
―抗HBs人免疫グロブリン製剤とは
抗HBs人免疫グロブリン製剤は、人の血液の中に含まれるB型肝炎ウイルスを攻撃する抗体を取り出して集めた薬です。
この薬を投与すると、肝移植後に増殖や活性化しようとしているB型肝炎ウイルスを攻撃し、ウイルスから肝臓を守ります。
抗ウイルス薬と抗HBs人免疫グロブリン製剤の併用について
抗ウイルス薬は、ウイルスを攻撃し、体の中でウイルスが増殖しないようにする薬です。B型肝炎ウイルスから肝臓を守るため、必要に応じてこの薬が、抗HBs人免疫グロブリン製剤とともに投与されます。
―B型肝炎ウイルスから移植した肝臓を守る抗HBs人免疫グロブリン製剤のはたらき
肝移植を受ける患者さんが現在、B型肝炎ウイルスに感染している場合
(HBs抗原陽性のレシピエント)
- ①レシピエントから悪い肝臓を取り除いてもレシピエントの体の中のどこかにB型肝炎ウイルスが潜んでいる。
- ②体の中に残っているウイルスを抗HBs人免疫グロブリン製剤が攻撃します。
- ③肝臓以外に潜んでいたB型肝炎ウイルスが活性化しても抗HBs人免疫グロブリン製剤が攻撃し、ウイルスから肝臓を守ります。
肝臓を提供する人がB型肝炎ウイルスに感染したことがあるが治癒している場合
(HBc抗体陽性のドナー)
- ①ドナーの肝臓を移植する時に抗HBs人免疫グロブリン製剤を投与する。
- ②ドナーの肝臓から血液中に出てきたB型肝炎ウイルスを抗HBs人免疫グロブリン製剤が攻撃し、ウイルスから肝臓を守ります。
手術時と手術後初期(7日以内)の抗HBs人免疫グロブリン製剤による再発・発症抑制
悪くなった肝臓を摘出し、健康な肝臓を移植するまでの間(無肝期)に抗HBs人免疫グロブリン製剤を投与します。また、手術後、初期(7日以内)はたくさんの抗HBs人免疫グロブリン製剤を投与します。
―抗HBs人免疫グロブリン製剤とは
抗HBs人免疫グロブリン製剤は、人の血液の中に含まれるB型肝炎ウイルスを攻撃する抗体を取り出して集めた薬です。
この薬を投与すると、肝移植後に増殖や活性化しようとしているB型肝炎ウイルスを攻撃し、ウイルスから肝臓を守ります。
維持期の外来通院での抗HBs人免疫グロブリン製剤による再発・発症抑制
退院後も体内にある抗HBs人免疫グロブリンの量が不足すると、ウイルスの活動を抑えることができずに移植した新しい肝臓が感染する危険があります。 新しい肝臓を守るため定期的にB型肝炎ウイルスを攻撃する抗体の量を測定し、十分な量を保つことが大切です。